7、毒にやられまくった日

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「あとのことは優斗くんに聞いてください。もし慰謝料の件がありましたら後日話し合いをさせていただきます」 『な、何を言っているの? 慰謝料だなんてバカなことを言わないで! 慰謝料を払うならあなたよ!』 「こちらには優斗くん有責の証拠がありますから」 『あなた……なんて性根の悪い女なの!』 「なんとでも言ってください」    もう疲れちゃった。  優斗も優斗の母も話が通じないんだから。 「それでは失礼します」  ぶつりと電話を終了させた。  正直この人たちと縁が切れるなら慰謝料などどうでもいい。  私はまだ失ったものが少ないし、優斗と同じ会社だけど部署が違うから会うことはないだろうし。  一気にいろんなことがあって頭痛がしてきた。  けれど、今日はこれで終わりじゃない。  私にはまだやるべきことがある。    重い足をひきずるように向かったのは私の実家だ。
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