まるで媚薬に流されたような(5)【※】

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「……ハジメテなのに、ごめんね?」  クローヴィスはそう謝罪してくるものの、その表情にはごめんというような感情は一切こもっていない。  欲情し、マーガレットのことを捕食しようとする雄の目だ。  それがわかるからこそ、マーガレットは首をぶんぶんと横に振りながら「いや、いやぁあっ!」と声を上げる。 (一回我慢すれば、それで済むと思ったのに……!)  二回目なんて、聞いてない。  マーガレットはそう思うのに、クローヴィスの熱杭がマーガレットの花芯の裏側をこするたびに、無意識のうちに蜜壺を締め付けてしまう。身体の中をまた愉悦が支配し、微かな快感を確かな快楽へと変えていく。 「……どうせだし、マーガレットも気持ちよくなって」  そして、クローヴィスはそう告げるとマーガレットの胸の頂を、軽くつまむ。かと思えば、痛いような痛くないような。絶妙な力加減でぐりぐりと刺激をしてきた。 「ぁああっ! あんっ!」 「気持ちいいんだね。……ナカ、ぎゅって締まったよ」  胸の頂と蜜壺が与える快楽にマーガレットが喘いでいれば、クローヴィスはそう告げたかと思うと、その唇に口づけを降らせてくる。触れるだけの軽い口づけを何度も何度も与えられ、マーガレットの思考回路がとろけていく。 「本当にごめんね。……明日、立てなかったらごめんね」  何度も何度も謝るのに、マーガレットの最奥を穿つ彼の腰遣いは容赦がない。しまいには、マーガレットの片脚を抱えながら、マーガレットの奥の奥を突いてくるのだからひどい話だ。 「いやぁああっ! も、もっ!」 「もう、無理?」  そう問いかけられ、マーガレットは首をぶんぶんと縦に振る。けれど、クローヴィスが解放してくれる素振りなどない。ただ「じゃあ、一緒にイこうか」と言うだけだ。
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