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それから一週間後。
マーガレットがクローヴィスと共にオルブルヒ公爵領に向かう日がやってきた。
直前まで日帰りにしようと相談していたものの、クローヴィスが突如「泊りがけにしよう」と言ったことにより、領地に一泊することとなった。領地には別邸があるらしく、そちらに泊まるということだ。
「奥様。……いってらっしゃいませ」
ジビレやフローラをはじめとする使用人たちに見送られ、マーガレットとクローヴィスは公爵家所有の馬車に乗り込む。
二人が乗り込んだのを確認すると、御者がゆっくりと馬車を走らせ始めた。
「領地には二時間後につくと思うから、ゆっくりとしているといいよ」
馬車が走り出してすぐに、クローヴィスはそう声をかけてくれた。
公爵家の領地は王都からかなり近い場所にあるらしく、片道二時間弱で行けるということだ。普通領地というともっと遠いイメージがあったので、マーガレットは驚いてしまう。
(まぁ、公爵家だしね。子爵家とは全然違うということだわ)
アストラガルス子爵家の領地はこじんまりとした上に、田舎だった。まぁ、田舎には田舎の良さがあるため、そこまで悲観するようなことではないのだろうが。
そんなことを考えていれば、不意に馬車が石に躓いたのか、がたんと跳ねる。驚いてマーガレットが身を跳ねさせれば、クローヴィスが突然マーガレットの身体を抱き留めてくれた。
「……大丈夫?」
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