これから

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「じゃあ、今日から私がケーキ切ろっかなぁ!」 「朋夏じゃうまく切れんだろう?」  ナイフを手にするとお父さんがフッと笑う。  頬を膨らませてから切り分けると、悔しいことに大きさがチグハグ過ぎて酷い有様だった。 「ほらな!」  また笑い出すお父さんだが、その目は穏やかで優しい。 「朋夏、ナイフを貸して!」  お母さんに手を差し出されて渡すと、お母さんはスッと更にケーキにナイフを入れた。 「ほら、これでいいでしょう?」  切ったケーキを見て満足そうなお母さん。 「四つになってるじゃん」 「そうよ!この子の分!」  にこっと笑ってアルバムを見るお母さんはいつもよりご機嫌に見える。 「じゃっ!このケーキはここね!」  お母さんが皿に乗せてくれた小ぶりのケーキを空いている私の隣の席に置くと、お父さんとお母さんは何度か頷いて笑った。
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