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『乗ってください。夜景を見に行きましょう。レインボーブリッジからの夜景って東京で一番綺麗だと思うんです。沙耶さんと一緒に見たいと思ってたんだ』
バイクの上でしがみついた隆くんの広い背中を思い出す。私の高まる鼓動が彼に伝わってしまうのではないかと心配になったっけ。レインボーブリッジに差し掛かると、彼は言った。
『沙耶さん、俺ほんとうに沙耶さんのことを大好きですから!』
ふふ、私、あんまり嬉しくて何も言えなかった。言えない代わりに、隆くんの背中に強くしがみついたんだ。そのことわかってくれたかな。
お台場のレストランで、彼が言ったこと。
『もしも「弟みたい」とか「年下の、可愛い男の子」とか言ったら…罰として、キスします。今すぐ』
あの言葉で、ついに私は降参したんだっけ。彼のことを好きな気持ちが溢れて、思わず「大好き」って言っちゃったなぁ。
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