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「で、いかがわしい関係にならない恋愛なんかでガマンできるんですか?中学から一度も彼女が途切れたことないくせに」
「バカ。あるよ。途切れたことくらい。ていうか、お前のほうこそだろ。いつだって彼氏いたじゃないか。何でいまさら俺なんだよ」
すると、エリナが歩みを止めた。
場所は、先日俺が川田さんを抱き締めた公園だ。あのベンチで彼女の体をきつく胸に抱いた。想像していたよりもさらに華奢な体で、動悸が抑えきれなかったのを思い出す。回想に浸っていると、エリナが真っ直ぐに俺を見て言う。
「ずっと好きでした。ずっと…小さい頃から」
みるみる瞳から涙があふれ出す。
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