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俺は笑いながら、エリナの肩を掴んで優しく体から離すと、言った。
「お前は、もう俺にとっては妹みたいなもんなんだよ。だから今更そういう気になれないの!お前、兄貴とそういうことできるわけ?」
エリナは言う。
「兄貴面すんな!一歳しか違わないくせに」
そう。こいつと俺は同じ学年だけど、歳は一つ違う。俺が浪人して入った大学の同じ学部に、現役で合格しやがった。それで、晴れて同じ学年になったわけだ。
「一歳でも、兄貴は兄貴なの。小さい頃の一歳差って大きいだろ?俺はいまでもそれを引きずってんの。ごめんね、順応性なくて」
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