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「なに!?」
「バイクって…怖いのね、想像以上に! 風もすごい…。振り落されそうだし」
「しっかりつかまって」
俺は彼女の手を強く握り、自分の体に引き寄せた。
新宿に着くと、高層ビルの駐車場にバイクを停めた。川田さんがヘルメットを外すのを手伝う。
「ああ…重かった。怖かった!」
「もう乗りたくない?」
「ううん、また乗りたい!」
彼女があまりに無垢な笑顔を向けるから、一回りも年上の人妻だということを忘れそうになる。いや、いい。こだわっているのは俺のほうだ。今日は余計なこと全て忘れよう。
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