遭遇

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「綺麗! つけていい!」 ピアスを付けて 「どう?」 と、横顔を見せてくれる。白いクリスタルの、揺れるタイプのピアスが耳元で光っている。これを選ぶのにどれほど迷ったことか。でも、迷ったかいがあったというものだ。 「とても、良く似合ってる」 俺が言うと、彼女は嬉しそうに目を伏せた。 「…ありがとう」 しばらく、二人は無言で食事した。沈黙を破ろうと俺が口を開こうとした、そのとき
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