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「そうだったのか。それはおめでとう」
「ありがとうございます」
「高須さん、苦手な食べ物はある?」
「好き嫌いは特にないです」
それから、と洋一は思い出したように訊ねた。
「そういえば、忘れ物って何だったの?」
「……大したものじゃないです」
そう言って彼女はいたずらっぽく笑った。見たことのない表情だ。これからもっと、高須さんのことを知っていきたい。彼女が考えていることも、彼女の気持ちも。そう思いながら、洋一は直美とともに部屋を出た。
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