1人が本棚に入れています
本棚に追加
「高須さんも来てくれるよね?」
「……すみません、このあとはちょっと」
「え。そ、そうか、仕方ないね」
洋一の甘い目論見はあっさり打ち破られた。
そうかあ。別に強制じゃないけど、参加してくれないか。まっすぐ帰るのかな?いやそれとも、やはり素敵な彼がいるのだろうか?うん、その可能性が高いな。こんなに綺麗な人だもの。高須さんにとって、これはただの仕事。プライベートは彼と過ごしたいだろう。そうかあ。
肩をがっくりと落としながら、洋一は職員たちに告げた。
「みんな、先に行っていてくれ。俺は少し片づけてから行くよ」
「いえ、むしろ先生はお先にどうぞ。片づけは我々が」
「片づけながら今後について考えをまとめておきたい」
「そういうことでしたら。先生は一人で考える時間が大切だと日頃からおっしゃってますからね」
最初のコメントを投稿しよう!