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何を喋ったんだろうって、私は考えてて……。
まるで、何もかもがスローモーションみたいだった。
少女が無表情のまんま、ユイに向かって走りだしたんだ。
アイカが
「ユイっ‼」
て、叫んだ。
ユイは、きょとんとした顔のまんまで
アイカの方を向いて。
そこから、私はあまり覚えてない。
少女に突き飛ばされたユイが、
車道へと出てしまったのまでは覚えてる。
ほんの一瞬、私はユイと目があった。
そして、ユイは少女に何かつぶやいた。
でも、次の瞬間に……
ドンッていう鈍い衝撃音と、
車の急ブレーキの音が辺りに鳴り響いた。
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