若い漁師が村に戻ると……

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若い漁師が村に戻ると……

 昔々、海辺の村で、大勢の漁師が魚を獲っていました。  若者も漁師になろうとしました。  しかし、近くの海で魚を獲ろうとすると「ここは俺の縄張りだ。お前はあっちはいけ」と年上の漁師に叱られます。  あっちの海に行っても、そこの漁師に「邪魔するな」と叱られます。  困った若者は、遠くの海に出ることにしました。  そこには見たことのない大きな魚が泳いでいました。  喜んだ若者は、魚をたくさん釣ります。船は魚でいっぱいです。  しかし、村に戻る時、若者は嵐にあい、魚がみんな逃げてしまいました。  嵐がおさまるのを待って、若者は村に戻ろうと船をこぎます。  しかし、どれほどこいでも村にたどり着けません。  若者はそれでもこぎ続け、やがて、小さな小さな島を見つけました。  そこには、一人のお姫さまがシクシク泣いていたのです。
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