2話 目的

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2話 目的

ジョージが目を覚ますと、そこは寮の自室だった。 夕日が室内に差し込んでいる。遠くで足音と声が聞こえるのでおそらくは業後だろう。 今まで夢でも見ていたのかと思いながら身を起こす。 しかし、左手になにやら重みを感じた。見ると、金属製のブレスレットがある。 全く身に覚えがない上に、倦怠感も酷かった。全身の力かうまく入らない。まるで数日動いてなかったかのような―― ベッドの上で悩んでいると、ドアがガチャリと開く。明るい声が部屋に響いた。 「あ〜疲れ、た……」 「……」 「…………」 「よ、よぉ……?」 「うわぁー!!!!!???皆ー!!!!!ジョージが、ジョージが帰ってきたー!!!!!」 同室の彼―レオはまるで幽霊でも見たかのように叫び、寮内に響き渡る声で叫んだ。 その後はもう、それはそれは大変だった。どうやら3日間行方知れずだったらしいジョージは皆にもみくちゃにされたかと思えば、その勢いで寮長や教師に呼ばれ、説教。 反省文を書き、罰として一ヶ月放課後の掃除を命じられた。 クタクタになった手足を引きずりながら、部屋に戻る。レオはまだ戻っていないようだった。 (結局、アイツらには会えなかったな……寮にはいるらしいけど) ふと、窓が開いていることに気づく。 開けた記憶はないな、と思いながら窓に手をかける。すると、外から1羽のカラスが勢いよく飛び込んできた。 「うわ!?」 カラスは部屋をぐるりと旋回した後、窓際にあるジョージの机にとまり、咥えていた紙を置いた。 「クソ、最近驚いてばっかだな俺……」 ジョージは恐る恐る紙を開く。 【24時 天文台 屋根の上】
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