白い家 夏

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「……今は?」 と険のある言い方で問われたが、めげずに和香は耀をまっすぐ見つめて言う。 「大好きですよ」 「ま、またそんな調子のいいことを言って」 と耀は視線をそらした。 「どうせお前は誰の寝顔を見ても、そんなことしか考えない人種なんだろう」 「誰の寝顔を見てもって。  男の人の寝顔は課長と家族以外見たことないし。  きっとこの先も見ませんけどね」 「和香……」 と耀は和香の手を握ろうとしたが、和香は、あっ、と思い出し、叫んだ。 「いやっ。  そういえば、呑んだあと見たことありますっ」
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