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授業で指名されて、その答えが間違っていた後の思考
「問1の答えはなんですか?」
そう聞かれたから、答えた。わたしなりに頑張って計算をした。
「4です」
「うーん、整数にはならないはずなんだけどなぁ」
これだから、学校も学校の先生も嫌いだ。『正解』が全てで、人前で間違えることの恥や否定の言葉が他人を傷つけていることを知らない。『正解』を知る自分が『正解』。なぜならテストに『解なし』はないから。数学の『解なし』も、立派な『正解』になるのだから。
だから好きになった先生は多分いない。少なくとも、すぐには思い浮かばない。「嫌いじゃない先生」は何人かいるけれど。
あぁ、なれるものなら、餃子になりたい。
ぐちゃぐちゃになって、柔らかくて温かい皮に包まれるんだ。
そして焼かれて、素敵な湯気を放ちながら、箸が伸びてくるのを待つ。
しかし時間が経っても、箸は伸びてこない。
残されて、冷蔵庫にしまわれて、忘れられる。
発見される頃には、2まわりほど小さくなって、コチコチになっている。
「こんなの絶対おいしくないね」
そう言われ、ゴミ箱の底にぶつかる。そして臭わないように、蓋をされるんだ。それが『正解』。
餃子のわたしは真っ暗の中、どうすることもできない。
ギョーザはわたしの身体のラインにぴたりと沿う。顔だけ出して、眠りにつくのを待つ。
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