献血センターから連絡が来て…

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献血センターから連絡が来て…

翌日、俺のスマホに電話がかかってきた。 最初はなにかの勧誘かと思った。 先月まで保険のテレアポの仕事をしていた俺に営業の電話をしてくるなんていい度胸じゃないか。 もし執拗な勧誘をしてくるものだったら徹底的に戦ってやる。 むしゃくしゃした気持ちの発散先を見つけた俺は電話を取ると、電話の相手は献血センターを名乗るものだった。  二十歳のころから何度も献血をしてきた俺だったので、献血をしたところから電話が来るのは何度かあった。 自分の血液の型番を必要としている患者がいるのでできれば献血に協力してくれないか…そんな連絡も何度か来た。 ああきっとそうなんだろうなと思った。 いいさ、どうせ無職の身だ。 それにしても、一度献血をしたら、次に献血できるのは一定期間を空けないといけないのではないか? 明日、俺は同じ献血センターへ行く旨の返事をして電話を切ったのが夕方の6時頃だった。 …机の書類を見る。 失業手当をもらえるとしたら、前職の基本給から考えると月に15万円程度だ。それも3か月待たなくてはいけない。 もし、ちゃんと職業訓練を受けることができればその3か月は待たなくてもいいことになるのだが 結局自分が職業訓練に受かるかどうかという書類選考もある。 さらに職業訓練の開始スケジュールもある。 結局どんな早くても一月後だ。 一月後に15万円もらうために、何を俺はこんな苦戦しているんだ。 それだけではない。 もし新たな職業につけたとしても得られる月収は25万程度だろう。 18時間後。 俺の目の前には札束が積み上げられることになる。 それはもう、今まで俺が見てきたどんなマンガ、映画、小説、ゲームよりも激変だった。
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