やってやるよ!

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やってやるよ!

 日が暮れてきて酒場には冒険者たちが集まり始める。 「おい!ライ!お前、冒険者になったって?」 「悪いか!」 「Eランクだろ?無理するなよ?」  笑う冒険者たちにダンッと勢いよく酒を置いてやった。 「コウモリ退治でもネズミ退治でもやってやるよ!」 「おーおー!やる気だなぁ!」  笑われてこっちだって笑い返してやる。 「そうだよ!屋根裏の掃除だって庭の草刈りだって何だってやるよ!」  俺は考え方を変えたから。  数をこなして少しずつでも経験値を上げる。  できることを何でもやろうって決めたんだ。 「何だそれ!お手伝いさんか?」  笑ってバカにした冒険者たちのテーブルにダンッと酒樽ごと置いてやる。 「冒険者ライのデビューだよっ!」  小槌で叩き割ると父さんがまたポンポンと音を鳴らしてオレンジの火花をあげた。  微笑む母さんとルイにグッと拳を突き上げて、きょとんとしているテオに歯を見せる。  テオは雄叫びを上げて大声で笑った。  こうして、俺は何でも引き受ける笑顔の冒険者になった。
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