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「速川……」
綾乃お嬢さまが、不思議そうに私を見ておられる。
「はい、何でしょうか?」
「速川、髪がボサボサですわね。そんな速川は、初めて見ましたわん」
「ああ、申し訳ございません! 寝ていたものですから」
私は、慌てて、手で髪を整えようとした。
すると、綾乃お嬢さまが言った。
「その髪型もいいですわん……なんだか、色っぽいですわん」
「は?」
「これからは、たまにはその髪型がいいですわん。それじゃあ、よく寝て、
風邪を早く治すのですわん」
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