手がかからない…じゃなかった

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手がかからない…じゃなかった

次女はとにかく成長がゆっくりでした。 まわりがずり這いしているのに、ようやく寝返り。 その寝返りも、実にゆっくりと、ころ……ん、ころ……ん、としていました。 寝返りがうてると、にっこり笑って。その顔がすごく可愛かったです。 半年健診で少し成長が遅いという事もあり、一歳半健診の前に一才健診がありました。 その時、娘は、ようやくつかまり立ちでした。 足のチェックをされましたが 「足の力はしっかりあるから、そのうち立つよ」 との事で、大して気にしていませんでした。 そして一歳半健診。この頃には少しずつ歩く事も出来る様になっていました。 でも、問題はそこじゃなかったんです。 「それでは、今、どんな言葉が出てきますか?」 「え?……ママ、でしょうか……」 言葉というものが出てこない、というのを、私は大した問題と捉えていませんでした。 二人目という事もあり、『そのうち出てくるわ』くらいに思っていました。 ところが 「少しゆっくりですね」という診断とともに、市のセンターでやっている親子教室を勧められました。 当時、上の子がイヤイヤ真っ最中で、そっちばかりに気を取られ、次女の事は 「手がかからない子」と思っていました。 そうじゃなくて、発達が遅かったんです。 そうすると、どうしても考えてしまいます。 『私が悪いんだろうか?』 明らかに、上の子の時より構っていません。 泣きもせず、大人しいのをいい事に、構わず横でネットしたりしてました。 上の子に比べて、どれぐらい絵本読んであげただろうか? これは、今でも時々思います。 あんな可愛い時期に、私は何でもっと見てあげられなかったのか。 ですが、のちに保健師さんが言ってくれました。 「これだけ体重が増えて笑顔なんです。オムツもちゃんと替えて衛生的。じゅうぶん、ちゃんと見てあげてるんですよ」 平均より下ラインではありましたが、次女はちゃんと育っていました。 上の子と違い、離乳食はよく食べました。 ありがたい事にレトルト離乳食、大好物です。 言葉が遅くても。 ゆっくり、ゆっくり。 こうして、一歳半から二歳半まで。 親子教室に通う事になりました。
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