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成長するにつれて、よく見ないと分からないながらも、しかし、見た目に変化が訪れた。
見た目だけではなく、心も変わっていったことが、身体を傷つけられるように少しずつ感じていった。
それは、学校に通うようになって、クラスメートに目を向けるようになってから。
『璃奈ちゃーん! 今日はみきちゃんと帰るから、先に帰ってて!』
『璃奈ちゃん、私陸上に入るから、今度から違う子と登下校をするね』
『瑠花ちゃんがね、誕生日プレゼントにヘアピンもらったんだ! 可愛い?』
璃奈ちゃん、璃奈ちゃん、璃奈ちゃん······。
同じような声で、自分のことを可愛らしく、元気な声で呼ぶのが大好きだったのに、その後に言うことが吐いてしまいそうなほどに、大嫌いだった。
どうして、自分に向けてきた綺麗な瞳を、周りに向けるの。
どうして、お腹の中から一緒にいたのに、隣にいてくれなくなったの。
どうして、自分以外の話題をするの。
どうしたら、璃亜ちゃんは私の元にいてくれる?
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