金斧銀斧

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金斧銀斧

「アナタが池に落としたのは、この金の斧ですか?それとも銀の斧ですか?」 「ねこです」 「…えっ…?…いやだってさっき池に斧…」 「ねこです」 「木こりだよね?持ってきたの斧だよね?しかも思いきり振りかぶって投げ入れたよね?」 「ねこです」 「……いやだかr」 「ねーこーでーすー」 「ダメだこいついう事聞かねぇ…ちょっと待ってなさい…ブクブク…ザバァ…あなたが池に落としたのはこの茶トラの子ですか?それともサバトラの子ですか?」 みー  みー 「いえ、僕が落としたのはグレートラの子です」 「……正直なあなたには3匹全部あげましょう」 「ありがとうございます」   みー みー みー 「それではさようなら…ブクブク…」 ………ぶんっ!――ドボン! 「…貴方が池に落としたのはこの金の…ってまたお前か!今度は何だ!足元にいっぱい斧積み上げやがって!」 「キャットタワーです」   みー みー みー 「金の斧やるからそれ売って買えよ!」 「キャットタワーです」 「出すまで帰らない気だなコイツ…ブクブク…ザバァ…あなたが池に落としたのはこの透明カプセルベッド付大型キャットタワー(ベージュ)ですか?それとも木登りタイプ突っ張り棒型キャットタワーですか?」 「…チェンジで」 「私はAmazonじゃねぇんだよ!文句付けるなら帰れ!」  みゃー みゃー みゃー 「…この子達は気に入ったみたいだが?」  みゃー みゃー みゃー 「じゃあそれでいいです」 「ねこ好きなあなたにはこねこ用パウチ1ヶ月分と専用お買い物袋、可愛いねこ用キャリーバッグのセットを差し上げましょう」 「…キャリーバッグだけチェンジで」 「いい加減にしろ!」
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