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産まれたあなたを横に寝かされて、撫でるのが楽しみだった。
だけど、用意されたベビーベッドではなく、処置台へと運ばれていく、さっきまでお腹の中にいたあなた。
腕や足はだらんとしていて、産声も聞こえない。
意識が朦朧とする中で、何度も名前を呼んで泣いた。
その場にいた誰もが、慌てて走り回り、嫌でも危ない状態なんだということが分かる。
お願い神様。私の命あげるから、あの子を助けて。
そう、ずっと心の中で祈る。
そしてやっと泣いたあなたは、急いで別の部屋へと運ばれる。
説明されたのは、NICUで処置し入院すると言う話。
診断は、重度の新生児仮死状態。
仮死という言葉に、涙が止まらない。
最悪の状況を想像してしまった。
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