いざ、王宮へ

6/7
前へ
/113ページ
次へ
「ありがとう、嬉しいわ」 そう言ってお花を受け取って下さった王妃は 「ニルの言うことは間違いではない…花屋の気持ちを理解している、民に理解あるティムとニルの言葉に聞こえるわね。でもミィの伝え方も正直で好きよ」 とティムに似た目を細くして笑われた。 「外も騒がしい。単刀直入に聞く」 王が私とティムを鋭く見据えられる。 「「はい」」 「ティムはミィを妃にと望んでいる。ミィはティムの妃となり、この先、この国サラトガーナの王と王妃として手を携えて歩んでいく覚悟はあるか?」 ティムでなく私への問いかけか… 「はい。王妃として…というのがどういうものかは想像も出来ません。ですが、ティムと共にここサラトガーナで生きていくことは決意いたしました」 「ミィは民と同じ目線で話が出来る。それだけを続けていけば、ミィなりの王妃というものが出来上がると私は確信している。それだけでいい」 私にそう告げたティムは 「ミィとの婚姻をお許し頂きたい」 と頭を下げたので私も 「お願いいたします」 彼と共に頭を下げた。
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1498人が本棚に入れています
本棚に追加