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「ありがとう、嬉しいわ」
そう言ってお花を受け取って下さった王妃は
「ニルの言うことは間違いではない…花屋の気持ちを理解している、民に理解あるティムとニルの言葉に聞こえるわね。でもミィの伝え方も正直で好きよ」
とティムに似た目を細くして笑われた。
「外も騒がしい。単刀直入に聞く」
王が私とティムを鋭く見据えられる。
「「はい」」
「ティムはミィを妃にと望んでいる。ミィはティムの妃となり、この先、この国サラトガーナの王と王妃として手を携えて歩んでいく覚悟はあるか?」
ティムでなく私への問いかけか…
「はい。王妃として…というのがどういうものかは想像も出来ません。ですが、ティムと共にここサラトガーナで生きていくことは決意いたしました」
「ミィは民と同じ目線で話が出来る。それだけを続けていけば、ミィなりの王妃というものが出来上がると私は確信している。それだけでいい」
私にそう告げたティムは
「ミィとの婚姻をお許し頂きたい」
と頭を下げたので私も
「お願いいたします」
彼と共に頭を下げた。
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