いざ、王宮へ

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「民に慕われていると、民が王も王妃も作り上げてくれる」 ああ…グリーンの王らしい言葉だ。 「ミィ。今、何か思ったことがあるな?述べてみよ」 王は私から何かを読み取ったのだろうか? 「はい…王のカラーがグリーンだと聞きました」 「そうだ」 「グリーンの王らしいお言葉だと、そう思いながら受け止めました」 「その理由は?」 「人体に存在する7つのチャクラ…どう説明するのがいいでしょう…エネルギーですが…グリーンは心臓の辺りにあるハートチャクラの色です。ですから、グリーンの人は人の気持ちや他人の気持ちを大切に、優しさと思いやりがあり、他人を優先する気持ちを持っていると考えられているので…優しい温かいお言葉だと思いました」 ちょっと偉そうだったかな…言い終わってからそう思ったけれど仕方ない。説明が難しいんだもの。 「まあ…興味深い理由ね」 「ミィは、こうして生活をより良くする方向性に向けてカラーを取り入れる知識を持っている。私はその力を民のために使って欲しいと願っています」 「よくわかった。ティムとミィの婚姻を認める」 「「ありがとうございます」」 「そして次期国王にティムを指名する。デュアンにも伝える。開けてくれ」 騒がしいままのドアの外を思うと憂鬱だが、避けては通れない道だろう。そう思った私の手をきゅっと握ったティムが 「大丈夫だ、ミィ」 手の甲を親指で撫でた。うん…大丈夫だね。
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