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声をかけるにしても、人を不快にすることなくスマートにさりげなくを心掛けなくてはいけない。
やはりここは「すみません」が無難だろうか。
だが、クラスメイトとしてはいささか他人行儀過ぎるか・・・?
では「ちょっとごめんなさい」とか・・・。
いや、これはかわい子ぶってるだろうか・・・?
など考えていたわたしはふと、取り囲まれているであろう人がこちらを見ていることに気づいた。
おおぅ、めっちゃ整った顔だな・・・。
かなりのイケメンだ。
くっきしりた二重に通った鼻筋。
白くてきれいな肌をしている。
柔らかそうな髪は色素が薄い自然なアッシュブラウン。
これほど人が取り囲むとは有名人なのだろうか・・・。
モデルや俳優をやっていると言っても不思議ではない容姿をしている。
でもなんか顔色悪くないかな・・・?
白いと思っていた肌はよくよく見るとその色をなくしているようにも見える。
そこまで考えてわたしははっとしたように視線を逸らせた。
ついまじまじと見てしまったが、クラスの有名人(かどうかはわからないが)とふいに目があったことでクラスメイトの視線を集めていたことに今さらながらに気づいた。
「見つけた・・・」
この状況をどうにかしようとわたしが頭をフル回転しているところにふいに目の前から聞こえた言葉。
「わぁ!」
なぜかわたしの目の前には取り囲まれていた張本人が立っていた。
そして目の前の人物は流れるような仕草でわたしの手を取って両手で握りしめてくる。
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