番外編②雪side(中編)

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紫夕(しゆう)!良かった、元気になったんだね!」 「ねねっ!今日は暇なのっ?訓練してくれるっ?」 「ボク、この前よりずっと出来る事増えたんだよ!久々に見てよ~!」 守護神(ガーディアン)の特殊部隊第1隊長の紫夕(しゆう)は、将来それを目指す子供達にとって憧れの存在だ。人気者の紫夕(しゆう)は、あっという間に腕や手を引っ張られている。 「だ~!俺は今療養期間中なんだ!またにしろっ!」 「え~っ!そんなぁ~……」 「次っていつ?」 「紫夕(しゆう)そう言って、あんまり来てくれないじゃないか~!」 「うっ、……仕方ねぇだろ。忙しいんだから! 大体、「紫夕(しゆう)紫夕(しゆう)」呼び捨てにすんな~!人にものを頼むなら、それじゃあダメだろっ?」 その言葉や態度は、パッと見面倒臭そうだけど、オレには違うって分かるんだ。本当は慕われて、恥ずかしいだけで……紫夕(しゆう)は嬉しいんだ。 「はい、分かりました!」 「紫夕(しゆう)先輩!お願いします、訓練つけて下さい!」 「ボクも!紫夕(しゆう)先輩に見てほしいです!」 紫夕(しゆう)の言葉に、素直に言葉遣いを直して敬礼する子供達。そして、「よし!素直でよろしい!」って笑顔になりながら子供達の頭を撫でてる紫夕(しゆう)。 それもまたカッコ良くて。 ああ、好きだな、って思うーー。 「てな、訳で……。 (ゆき)、わりぃ!ちょっとだけ、コイツ等の訓練に付き合ってくるわ!」 「うん、大丈夫。オレもまだ手伝いあるし、気にしないで行って来て」 オレが微笑んでそう言うと、紫夕(しゆう)は笑顔を返してくれて……。子供達に引っ張られて中庭の方へ歩いて行った。 …… …………その後。 オレは赤ちゃんの世話や子供達と遊びながら、窓から見える中庭で子供達に訓練をしてあげてる紫夕(しゆう)を時折見てた。 紫夕(しゆう)は、きっと良いお父さんになるんだろうなーー……。 紫夕(しゆう)はよく「子供の相手は大変だからもう勘弁だ」って言ってるけど、何だかんだ面倒見が良いからオレはずっとそう思っていた。
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