「君たちが藪から坊主君か。勢いもあるし、この調子で頑張ってくれや。期待しとるで」

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 また麻布姉妹は、似たような容姿を持つ義姉妹コンビとして有名で、彼女らの日常を綴った「今日も二人暮らし」と言うエッセイを元にしたNKHKの45分番組(夜10時〜)がある。多様性を肯定する柔らかい読み口が特徴的である。 「悪くないとは思ってたけど、ここまでとは僕でも想像しなかったね。スローライフとか田舎暮らしみたいな番組ってさ東テレ(東京テレビ、10チャンネル)がやるような番組だけどさ、今は低予算でも人気番組があるよね。僕からしたら、これまでのテレビって予算さえかければ良い物が出来るって信じて来たからさ、よく分かんなくなってきてる」 「それはちょっと分かりますわ。十年前なら土日のお昼の番組って言うたらゴルフや競馬、野球か再放送しか無かったけど、そこに深夜にやるような番組があってそれがゴールデンに進出したりして。動画企画みたいなネタで視聴率の取り合いしてるのは時代かなぁって」  現在は若者のテレビ離れが進んでおり、2023年にはテレビの視聴時間が動画等のネットに費やす時間に負けてしまっている。「テレビは時代を写す鏡である」とか言われた時代ではなくなっている。今後もその傾向は続く可能性がある。 「そう言うのがウケるんですか?」  畑野は小説を読んでいるようだが、流行りとかそういった流行(トレンド)には弱いらしい。否定はしないが、自分が信じたものを書いていた。芸人としてやり方で成功したので間違ってはないはずだが。
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