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「せやな。俺なんか素でやっとるけど、これが“さけます”ってキャラになっとるもんな。木場君はちょっとええかっこしい過ぎるんちゃうか? もっと素でやってもええねんで」
どの年代でも生丸屋さけますのキャラは? と聞いたら、誰もが特徴的な出っ歯や引き笑いを想像するだろう。特にウケるとかウケないでやっている訳ではなく、自然体を受け入れられたからこそ長く続けられる秘訣にもなっているはずだ。他にも素を受け入れられた芸能人は長生きする傾向にある。
「素ですか?」
僕はこの時、あまりテレビでは見せない素になってしまった。悪く言えば素人みたいな感じで。
「せや、素や素。俺はツッコミなんやから、って変なプライド持たんでええねん。誰かの相方やってタンクトップ姿で嫁の名前言うとるだけやないか」
「それ僕の相方っ!」と砂山兄さんがツッコむ。
「えぇ、俺もキャラ作った方がええの?」
「畑野はもう充分キャラが出来とる。ここから(キャラ)作ったら改悪やで」
さけますさんは畑野にはそのままの君で居てほしい事を伝えた。藪から坊主の足を引っ張っているのは畑野ではなく、僕・木場にあるんじゃないかと言う空気があった。
「俺も木場君のキャラ変には賛成するよ。俺だって『♪よ〜しだ泰行ですっ!』って言うだけだったけど、ドラマの父親役やったりするし。コイツ(トリオの相方・桜田)はツッコミだけど特徴的な顔してるし」「だれが原始人やねん!」
言わないでも鉄板の流れがあるのは羨ましく思う。顔に特徴がある芸人はそれだけで笑いが取れるので、僕もブサイクに生まれて来たかったぐらいだ。
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