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第2話【討伐本部】
「そう言えば、君の名前を教えて欲しい。」
「名前ですか、何でしょうね。自分でも分からないのが現状です。」
「そうか…」
俺はクレープを食べて歩いているが、相手は何か考えて歩いているようだ。
「…今日は空が蒼いな。」
「そうですね、天気がいいです。で、いきなりどうしたんですか。」
「そうだな、蒼弥、いい響きだ。」
「なっ何?え、蒼弥???」
彼はそれを俺の名前と言いたいのか?
そこからほとんど黙り込んだ状態が続いた。
✿︎✿︎✿︎
こうして、夕方に近ずいた頃には事務所に着くことができた。見た目は、ごくごく普通の事務所だ。
1つ違う所と言えば…事務員だと言えるだろう。
個性的な人しかいない、もっとマシな奴は…って、見た目で判断は良くないか。
「よくこそ、蒼弥君。この事務所へ!」
浮島の発言に全員が耳を立てた。
どうやら新人が来ることが珍しい…っぽい。
「こんにちは、私は癒復と言います。」
最初のご挨拶を交わした相手は彼女だった。
ちょっとした大人っぽさに混じる色っぽさ、スラッとした美しい体型には惚れ惚れしてしまう、さらに金髪で葵瞳。完璧だ…
「アンタ、やる気ある奴には見えねぇなぁ〜?なんで来たんだよ」
少々口の悪い彼女は負鋈の蕟愛。ピンクと紫色の髪が特徴的だった。クールな衣装と2色割の目にはどこか引き込まれる要素があった。もう一度言うが、かなり口が悪い。
「ちなみに、コイツら二人は怪人だ。だが、僕が呪いをかけた。人を殺すと死ぬ」
うん、さらっとすごいこと言ったね。
「えっ?ここ『怪人討伐所』ですよね?!人間撲滅所じゃないですよね?!?!?!」
「だから、言っただろ。人を殺すと死ぬって。」
もしかして、ここの人達みんな怪人だったり…
「ただいまー★」
俺はサッと後ろを見た。
…ん?不思議な点はない。平凡な人だ。
「おっ?お客さんかな、僕は煙幕の遣。シクヨロー!」
パーカー姿に半ズボン。太ももにはタバコをつけている。
うん、え?そう使う?
普通タバコを入れるとこじゃなくて銃を入れるんだろ!?
「ちーっす!」
少々野太い声が聞こえた。
もしかして彼こそ!
____ん?
目の前には大きな盾を構えた男が…またもや怪人ではなさそうな。
んんん???浮島さんは俺を騙そうとしている???????
「よう!新人!俺は不滅の盾師。って、聞いとるか?」
俺は深く悩んだ。
ここはどこなんだ。
彼らは何が目的なんだ。
どうして敵対的な人…怪人がいるんだ。
なん…で________
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