遭遇

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そのとき、壁面が再び自動ドアのように開き、怜音が転がるように飛び込んでくる。 宇宙人に飛びかかり、首に一撃、手刀を食らわせた。彼はあっけなく床に転がる。 「逃げるぞ、律!」 怜音に手を取られてドームの壁面に向かい走り出す。ぶつかる!と目を閉じかけたときにぽっかり壁に穴が開き、私たちは部屋の外に脱出できた。 暗がりに二人で身を隠す。静かすぎて、耳鳴りがする。 「よく聞いて、律」 怜音は私を抱きしめると言った。 「計画はもう走り出している。止めるには、僕がこの身を投げ出すしかない」 「…何を言ってるの、怜音…?」 彼は愛おしそうに私に口づける。 「最後に、見て欲しい。本当の僕の姿を」
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