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「威勢のいいお嬢さんだ。大丈夫。私たちの考えを知れば、きっとあなたも賛同してくれる」
「お前…何を考えてる」
怜音が青ざめている。
「母船に案内し、私たちの計画を説明しましょう」
「やめろ!」
怜音が叫ぶのと同時に、私は意識を失った。
目が覚めると、私は銀色のドームの中央に設えられたベッドの上にいた。窓のないドームの直径は10mくらいだろうか。天井の一番高いところまでは5mくらいありそうだ。
どこにも照明のようなものは見当たらないが、部屋全体が均一に発光しているようで明るかった。
ほどなく壁面の一部が自動ドアのように開き、先刻の宇宙人がこちらに向かって歩いてくる。ドアが閉まると壁との境目がすっかり見えなくなった。密室に閉じ込められている感覚に不安を覚え、息が苦しくなる。
「お目覚めですか。DR1206-SS。ご気分は?」
「…最悪。頭がガンガンする」
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