Lesson.4

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そして、久住との進展を勝手に賭け事にされ、多希は飲みに付き合わされた。 多希のほうが多く飲めば、今日の飲食代は全て三好の奢りだ。 色白のせいなのか、多希は酒に弱いと思われることが多い。 こういった賭けにはよく誘われるのだが、いずれも負け知らずだった。 ぐでんぐでんになった三好が六杯目を頼もうとしていたので、すでに七杯目のジョッキを傾けていた多希はさすがに止めた。 久住と二人で飲んでいたときよりも緩いペースだったので、酔いはそれほど強くない。 「多希くぅーん……なんでそんなに強いんだよおぉ……」 「学生のときはバーで働いてましたから」 「聞いてない! 卑怯!」 賭けに勝ったので、ここの支払いは三好だ。 ふらついて千鳥足になっている三好を、多希は支えて店を出た。 「タクシーに放り込んでいいですか?」 「辛辣! 家まで一緒に来てよ……帰るの怖い」 「三好さんから賭けを持ち寄ってきたのに、何言ってるんですか。俺まで奥さんと子供さんに怒られるの、嫌ですよ」 「俺もいやー!」 喚く三好を支えながら、多希は駅のロータリーを目指した。 久しぶりに飲み過ぎたので、多希も家に帰って休みたい。 十時過ぎ頃、そろそろ終電間際で人の流れは駅のほうに吸い込まれていく。
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