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……────。
一時も離れたくない。お互いの想いを繋げ合った二人は、普段以上に言葉少なだった。
なし崩し的に久住の部屋に来てしまい、今さらながら緊張が襲ってきた。
玄関の扉が完全に閉まりきる前に、久住が腕を開き、多希を抱き寄せる。
「せんせい……かわいい」
「ん……っ」
久住のしっかりとした大きな手が腰に触れ、びりっと電流が走ったみたいに甘く疼く。
近付いてきた唇を、多希は当然拒まなかった。
期待で薄く開いた唇を割って、久住が舌を入れてくる。
大柄な久住に迫られて、多希の背は壁に押しつけられる。
逃げ場のなくなった多希は、貪るような口付けを息を漏らす余裕もないくらいに必死で受け止めた。
──やば……もう……。
我慢が効かなくて、多希は割り入れられた久住の太腿に、スラックスの膨らみを擦りつけてしまう。
はしたないと分かっていても、止められなかった。
「可愛いことしてますね。もうすごいことになってる、ここ」
「あっ、あ……ん」
久住が手の甲で布地を押し上げている部分に触れる。
微妙な刺激に、多希の腰は揺れた。
「先にシャワーを浴びますか」
「はい……」
ほとんど支えられるようにして、久住とともに浴室へ入る。
互いの服を全て剥ぎ取ると、熱い雫で肌を濡らした。
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