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「受け身のほうが辛いと聞きます。俺の下準備で由衣濱先生が怪我をしないか心配で」
「……そんなの、今さらじゃないですか? 初めてのときはちゃんと気持ちよかったし……」
「あ……あれは、酒が入っていたので」
「じゃあ何ですか。酔ってないと俺を抱けないんですか? 久住さんは」
久住は即座に多希の言葉を否定する。
再び指が宛てがわれ、多希は息を詰めた。
「抱きたいですよ。ずっと」
「あっ……あ」
その指で内側を撫でてほしかった。久住の指が肉襞を掻き分ける。
ゆっくりとマッサージをするみたいに丁寧に慣らされて、生殺しのような状態だ。
「だい、じょうぶ……だから。して、お願い……」
「せ、先生。腰を揺らしてはダメです。痛くないようにしますから」
「ちが……いたくないから、して」
久住は気難しそうな顔をして、おそるおそる指を足した。
だが、それでももどかしく、多希はほとんど動かさない久住の指に焦れて、腰を振った。
「あ、ん……っ。おねがい、ずぼずぼしてっ……。あっ、あぁ、あ……」
自ら腰を動かして、一番感じる場所に久住の指を誘導する。
そうして指の腹が多希の前立腺を掠めると、多希は身体をびくつかせた。
一際反応があった場所だと、久住も勘付いたようだった。
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