1795人が本棚に入れています
本棚に追加
「確かめてみれば?」
寿は立ち上がると、粋の脚に跨がった。ナイトウェアの下は素肌だ。一つ一つボタンを外した。
「私が処女かどうか、自分で試してみればいいんじゃん」
腹の辺りまでボタンを外すと、粋に口づけた。
こんな、売り言葉に買い言葉で処女を損失するのは本意ではなかった。もっとロマンチックに、粋の愛情を全身で感じて、幸せな時間になるはずだったのに。
冷静ではなかった。欲望と苛立ちが綯い交ぜになって、全部裏目に出ているようだ。
曝け出した胸を粋の顔に近付けた。
吐く息の掛かる距離に粋の口がある。
赤い舌先が左胸の先端に触れた。右胸には粋の大きな手が沈み込んでいた。
「ふぅ……ん……」
鼻から自分でも初めて聞く甘い声が漏れた。
こんな快感は初めてだった。舌で触れられるたびに、腹の奥が切なく疼く。唇で吸われるたびに、体中に甘い刺激が抜けた。
舐めながら、粋の体が後ろに倒れた。嬌声が我慢できない。体に力も入らなくなってきた。
最初のコメントを投稿しよう!