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「メンズのLサイズがピッタリってさ、普通、引くよなあ」
ウエストの紐を縛りながらつい独りごちた。
「ええ! なんで?」
粋に聞こえていたようだ。めちゃくちゃ黒目を小さくして、粋が振り返った。
「なんでって……だって、レディスではなくてメンズのLサイズがピッタリなんだよ? 普通の女の子は、ぶかぶかでしょう。それを男子たちは可愛いと思うんでしょう」
粋が思いきり顔を顰めると、首を傾げた。
「分かんねえ、全く分かんねえ。身長なんて関係ねえだろ。寿は、俺の身長がお前より低かったら、引くの?」
「いや、別に引かないけど」
「だろ? 俺は大きくても小さくても寿が好きだ。だから、小さい女子が可愛いとか全く分かんねえ」
「粋、私、泣きそう」
「ええ! なんで!」
粋が慌てだした。
きっと、今の言葉全ては粋の本心で粋の当たり前なんだろう。だから、なんで寿が泣きそうかなんて、理解できるかわけがない。
理解してくれなくていい。今の粋のまま、いつまでも愛してくれたらいい。
「じゃあ粋は、私のおっぱいが小さくても好き?」
「もちろん」
得意顔で寿を抱き締めた。背中の右手が、さりげなく前に来て、スウェットの中に入ってきた。
「……でも、あ、もちろん小さくっても寿は寿だから大好きだけど、やっぱり、これくらいある寿が一番好き……かも」
そう言いながら、胸の下を指で揺らした。
「もう、駄目触ったら。りんご剥いてくれるんでしょう?」
「少しだけ、触ってたい。ちょっとだけ」
睨んだが、キスで誤魔化された。甘いキスと胸への刺激で、どうしてもエロティックな吐息が出てしまう。
意図せず、粋の耳元で出た喘ぎ声が、トリガーになった。
結局、ベッドに倒され、朝まで何度も何度も愛された。
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