REBECCA フレンズ

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「好き」  ちかちゃんのかすれた声と同時に視界が塞がった。  唇が触れたのはほんの一瞬で、まるで甘いマシュマロを含んだような感触が後に残った。  え、今のって。  思わず唇に触れたわたしと気まずそうにうつむくちかちゃん。  わたしはただ茫然として、だけど少し嬉しくて心臓がばかみたいにドキドキとしている。  好き。  ちかちゃんはそう言った。  わたしも何か返さなきゃと思ったけれどドキドキが強くて言葉にはならなかった。  ちかちゃんが好き。  大好きな友達。わたしの一番の親友。そんなのもうとっくに知っているでしょう。  この時間が壊れて欲しくなくてちかちゃんの手を握った。ちかちゃんも握り返してくれる。それだけで伝わるとわたしは思っていた。  わたしたちは、ただ、並んで転がっていた。繋いだ手のひらのぬくもりが幸せだった。  ちかちゃんも同じ気持ちなんだと何も知らないわたしは満足していた。  口づけをしたのはその一回だけだ。
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