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「……おにぎり」
「はいはーい。どれにする?」
「梅」
「オッケーオッケー」
白瀬は丁寧にも、おにぎりを包装から出して絵都に渡した。
「お茶もあるからねー」
ペットボトルのお茶を出し、一度キャップを開ける。絵都が開けやすいようにしてから再びキャップを閉め、彼の隣に置いた。
白瀬はベッドに座ると、自分の分として買ってきた缶コーヒーを開けた。
「喉詰めないようにゆっくり食べなねー」
「……」
何も答えず、おにぎりを貪るように食べる絵都を見た白瀬は、小さく笑った。
白瀬が黙ると、部屋には沈黙が訪れた。
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