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「俺ジャンケン超自信あったのに〜!」
「朝汰X係だな〜」
周りで一部の人が拍手を送った。
「これで理科係が四人か……ちょっと多いけど、まあ大丈夫だろう。それで、渋谷くんはどうするか?」
「俺すか?あーそっか〜、選ばなきゃなんないのか〜。マジで理科係以外考えてなかった」
どんだけラクしたいのよ。
「まあとりあえず、他の決まった人は話し合い始めていいよ。意見なしとかまだ決まってない人はとりあえず集まって、話し合って」
そうして集まったメンバーが、予想外にヤバイ人の集まりだった。
変人の天才、存在感0%の女、ただうるさいだけの人。
この中にいたら、自分が平凡であるかどうかがよくわからなくなります。
「なあ、そもそもなんだよX係って」
早速ありのままの疑問をぶつける渋谷。そういうことなら諫山くんに聞いてください。頭おかしくなっても知らないけど。
「数学では大抵、わからないものをXと置く」
「ふーん」
「この場合、X係の係活動内容がはっきりしてないからだ」
「……ふーん」
すごい!会話成り立ってるんじゃない?この二人意外に仲良くなったり……しないか。
っていうかどうするの?それで、係名とか係活動は?
私は黒板に書いてある係名を目で追う。もう出きってる気がする。この他に何かある?
「レクリエーション系統が少ない」
あ、たしかに。
「どうせなら思いっきりラクな係作ろうぜ!」
渋谷、もう少し小声でお願い。先生がこっち見てる……。
「内海さん……何か思いつきます?」
高松さんがおずおずと私を見て言った。え?私ですか?
「だって、最初にX係に入ったの、内海さんじゃないですか。何かいい考えありませんか?」
高松さん、それ関係ありますかねえ。それにアイデア出すの、得意じゃないんで……ってそんなこと言ってらんないよね。この中で一番おそらくまともなのが私なんだし、高松さんが言ったみたいに、なんとなく責任があるというか……何か意見出さなくちゃ。
「内海、なんか思いつくか?できるだけラクそうなやつ、頼む」
完全に人任せもどうかと思いますが。
「あ、あと五分で六時間目、終わっちゃいますよ。早く決めないと、次回から活動できないかも……」
プレッシャーかけないでくださいっ。今まともに考えてるんだから。えーと……。
レクリエーション系統で、ラクで、それでいて割と楽しくて。
そんな係なんてあるのかなあ……。
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