冬のとある夜

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冬のとある日 寒さの為か夜中に目を覚ます 枕元の目覚まし時計を覗くと時刻は0時過ぎ 寒さに震えながら布団を抜け出しトイレに向かう 今日は静かな夜だった 春には山から獣の遠吠えが聞こえた 梅雨には雨の音やカエルの合唱が聞こえた 夏は台風が騒がしかった 秋は暴風とバイクの音がよく聞こえた そして一年中車の音が聞こえる そんな住処だった 今夜は本当に静かな夜だった トイレを済まし部屋に戻り 少しだけ暖かい布団に潜り込み再び眠りにつく 6時半 目覚まし時計が鳴る少し前に目が覚めた 冬とは言え今日も寒い 布団を抜け出し窓から外を見る 寒いわけだ この地方では年に一度あるかないかの 雪が積もっていた 雪は静かに静かにゆっくりと周囲の景色を白く染めていた
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