答え

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次の日は、一日中寝ていた。だけど、目が覚めてしまい、夕方あの神社には金魚すくいのおじちゃんがいた。何かを手に取って泣いていた。 「俺の金魚が、俺の金魚が」とその手の中には、あの神社のお祭りで2人が取った金魚の死体だった。 この神社のお祭りで金魚すくいのおじいちゃんは、子供が居なくならないよう毎年、金魚すくいの屋台を出しいつも取れなかった子にも必ず金魚をあげてきた。狐さんが、子供を連れて帰らないようにかわりに金魚を上げていた。おじいちゃんの子供もお稲荷さんに連れてがれてしまったのだった。 まりちゃんは、大人になってそのおじいちゃんに会いに行ったらしい。 あの日、居なくなったおじいちゃんの娘がしていた髪飾りのリボンを持って。
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