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お祭り
僕は、お祭りで金魚を買った。
僕は大学生で一人暮らしをしていた。家にいると外から何か声が聞こえてきたから外を見ると家の近くの神社でお祭りをやっていた。だから、見に行こうと思い家を飛び出してみた。
神社は、小さくてだけどお祭りがやってるときは、大きく見えた。狐のお稲荷さんがいるところでここの辺で行方不明になった子供はお稲荷さんに連れてがれたとか言われた。狐のお稲荷さんは、2人の女の子の子供の姿をしていて子供に話しかけて連れて帰ってしまうという都市伝説のようなものもあった。
とある、金魚すくいの屋台の前に来た。食べ物の屋台は、だいたい混んでいてこの金魚すくいだけ空いていた。
「坊主、やってくか」と70代くらいのおじいちゃんが言った。
「はい。」
「100円だ。」と手を出してきたので100円渡すと金魚をすくうポイとおわんを渡された。
よし、やろうと思いしゃがむと隣から声が聞こえた。
「お姉ちゃんー、取れないー」
「待って、お姉ちゃんが取ってあげる」
「この大きいのがいい」と駄々こねる妹と真剣に取ろうとするお姉ちゃんの姿が見えた。2人は、浴衣を着ていて可愛らしかった。
お姉ちゃんが、その大きな金魚を取ろうとした時、ぴょんっと金魚が飛んでお姉ちゃんのポイを破った。
「あぁ、破けちゃった」
「この金魚欲しかったー」と妹は、しくしく泣き始めた。金魚すくいの屋台のおじいちゃんが、その金魚を手でひょいっと袋の中に入れて姉妹に渡した。
「ありがと!!」と妹は嬉しそうにして2人は手を繋いで帰って行った。
僕は、金魚をすくおうとしたがやはり破けてしまった。僕も姉妹と同じように1匹だけもらって帰った。
次の日。お祭りは、2日間やるのでまた見に行くことにした。昨日は、金魚だったのでお祭りらしいものを食べようと探しに行った。
また、金魚すくいの屋台の前を通ると昨日のおじいちゃんとまた、あの姉妹がいた。
「お姉ちゃん、取れないー」
「うん、頑張るから待ってて」
「これがいいー!」とまた、妹が駄々こねている。この2人は、金魚が好きなんだと思った。僕は、その後、焼きそばや焼きとうもろこしなど買ったあと、家へ向かった。すれ違うように2人の姉妹はまた嬉しそうに金魚が1匹入った袋を持ったままお祭りの中をあるっていた。
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