第6話 ランチタイム

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 大体、そんなの俺だってよくわかってねぇんだよ。  別にペットじゃなくてもなんでもよかった。でも、他に思いつかなかったんだ。  告白してきてんのにダチとか無理だし、舎弟も無理だ。  俺も舎弟の奴らも3年とかよその学校の奴としょっちゅう殴り合いのケンカするのに、こんな弱そうな奴を巻き込みたくない。  むしろ人質に取られそうだし。  『彼女』は……まず女じゃねぇし。 じゃあ『彼氏』……ちげーだろ、これは絶対ちげーだろ。  だから『ペット』。  ていうか、ただこいつを俺のそばに置いておきたい。そう思っただけだ。  でもそれを今こいつに言うのは、なんか違う気がした。  そしてまた、あの言葉が聞きたいと思った。 「遊」 「はい?」 「昨日みたいに言えよ。俺のことをどう思ってんのか」  なんでだろう。 「……え?」 「言え」  俺はまた、遊に手を伸ばした。困ったように俺を見つめて、ためらいがちに口ごもっている柔らかな頬を撫でたら、遊は目を閉じた。 「きみのことが、すき……です……」  触れた頬から、遊の体温があがっていくのを感じた。
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