百人秀歌

1/1
33人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ

百人秀歌

上古以来歌仙一首、随思出書出之。 名挙之人、秀逸之詠、皆漏之。 用捨在心。 自他不可有傍難歟。 上古(じょうこ)以来の歌仙(かせん)の一首、思ひ出づるにしたがひて(これ)を書き()だす。 名誉の人の秀逸(しゅういつ)(えい)皆之(みなこれ)を漏らす。 用捨(ようしゃ)は心にあり。 自他傍難(じたぼうなん)あるべからざるか。 上古からの歌仙の歌を一首ずつ、思い出すままに書き出した。 名人と誉れ高い秀逸な歌はみな漏れている。 その選択基準は私の心の中にある。 他人からとやかく非難される筋合いはない。 ――藤原定家『百人秀歌』奥書より
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!