33人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
百人秀歌
上古以来歌仙一首、随思出書出之。
名挙之人、秀逸之詠、皆漏之。
用捨在心。
自他不可有傍難歟。
上古以来の歌仙の一首、思ひ出づるにしたがひて之を書き出だす。
名誉の人の秀逸の詠、皆之を漏らす。
用捨は心にあり。
自他傍難あるべからざるか。
上古からの歌仙の歌を一首ずつ、思い出すままに書き出した。
名人と誉れ高い秀逸な歌はみな漏れている。
その選択基準は私の心の中にある。
他人からとやかく非難される筋合いはない。
――藤原定家『百人秀歌』奥書より
最初のコメントを投稿しよう!