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「俺も、大切な人間以外はどうなってもいいと思うたちだから、 夏村さんの考え方はとても共感するよ。 大切な家族の為に、どうでもいい男を掴まえてちょっと不幸にしてもいいか、って。 冬野君は好きだから、そうは出来ない」 そうやって客観的に聞くと、私の考えって、その不幸にされる男性が本当に可哀想だな。 「分かりました。 私は一生独身で居ます。 別に、母や弟と妹達が居るから寂しくなんてないですし」 もっと、仕事頑張ろう。 私が病気で働けなくなる可能性も考えて、保険も見直そう。 「夏村さんがそうやって独身で。 そのうち、冬野君が結婚して幸せそうな姿を横目で見ながら。 後悔しない?」 例えばの話なのに。 胸がギュッと潰されたように痛くて、なんだか切ない。 「凄く辛いかもしれませんが、後悔はしないです。 冬野が幸せそうなら」 好きだから、冬野には幸せになって貰いたいな。 「夏村さんって、なんでも自分でそうやって決めちゃうんだろうけど。 相手の気持ちとか考えてる?考えてたら、そんな考えにならないよ」 「相手の気持ち…」 それは、冬野の気持ち? それだけじゃなく、みんなの気持ち…。
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