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その後は…。
このお店の料理が美味しくて、もうお会計がいくらになってもいいや、と言う気持ちで、沢山食べた。
ホテル内にATMもあったし。
それに、けっこうお酒が進んで楽しくなって来て、もうなんでもいいや、って。
「こうやってマジマジ見ると、冬野って本当イケメンだよね?」
目、鼻、口、どのパーツも描いたように綺麗で。
男の癖に、肌もとてもきめ細かくて色白で。
私が男に生まれ変わるのならば、こんな顔になりたい。
「…夏村、酔ってる?」
そう苦笑する冬野は、容姿を誉められ慣れているのだろうな。
特に異性から。
ちょっとくらい嬉しそうな顔見せたらいいのに。
「なのに、なんで、彼女作らないの?
選り取り見取りでしょ?」
確か、冬野はもう一年くらい彼女が居ないはず。
その前は、ちらほら居たり居なかったり、か。
「なんでって…それは…」
ちょっと困ったように視線を逸らされた。
少しプライバシーの侵害だったかな?
いや、でも、今までこれくらい踏み込んだ話とか、冬野とは沢山してきたけども。
飲み会の席とかで、楽しく。
けど、今までそれはこうやってさし飲みの場ではなく、
沢山人が居てわいわいとした、忘年会とかだったな。
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