5人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
「え......?」
「今、加奈子のペン、盗もうとしたよね!」
「ち、ちが......」
「言い訳はいいよ!そんなことするなんて最低だねー!」
私は、わざわざ拾って、しまってあげようとしただけなのに。
いきなり盗んだなんて、
酷くない?
「私は盗んでない!!」
私は怒っていた。
周りが見えなくなっていた。
私は持っていた加奈子のペンを、教室の床に思いっきり叩きつけた。
ペンは嫌な音を立てて割れた。
「わ、私のペンが......。
千鶴ちゃん、酷い!!」
加奈子は泣き出してしまった。
でももう、わたしは戻れない。
具合が悪いと言って、その日は早退したんだ。
最初のコメントを投稿しよう!