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一緒に登校することをやめ、挨拶すらも
「あ、おはよう」
「うん、おはよう」
とそっけないものになっていった。
そして小学校を卒業して、中学になって僕らの距離はもっと離れた。
「よう、ことね」
「なに?」
「いや、なんでも」
そんな感じで、出会っても声をかけることさえためらうようになった。
12月32日の空をみて、僕はことねのことを思い出していた。
一度だけ、高速道路の下の秘密基地に閉じ込められてしまったことがある。
夏休みの終盤、夕立がきて雷がなり、僕は家に帰れなくなっていた。
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