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…笑いの中、要の“答辞”が始まった。
「う゛ぇぇ…かなめさぁぁん…
がんばっで、ぐだ、ざぁぁぃ…」
号泣しつつ声援を送るミィ。
そんな様子が面白可愛い。
皆、奴の答辞をキチンと聞こうと、懸命に笑いを堪えて…
だが、肩は震えてんだよな~。
俺?俺は、全くもって、気にしてねぇ。
笑いたきゃ、笑うさ。
教師のトコ見たら、叔父さんと剛先生も遠慮無く笑ってたぜ?
んで、答辞を受け取る為に、奴(要)の前に立ってるウチのじ~さん。
何でもねぇ顔をしてっぞ。
おお、流石は妖怪ジジイ、年季が違うぜっ。
って、せ~っかく、感心してやってたのに。
下りになったトコで…
「ぐふっ…」
吹いた!?あの、ジジイが?
お陰で…今日の高等部の卒業式は。
“お笑いテロ事件”として、伝説となっちまった。
…後で聞いた話によると(じ~さん談)。
『あの要が能面の様に無表情になって。
一本調子の声で読み上げているのが可笑しくて、最後まで我慢が出来なかった』らしい…
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